ドバイで法人を設立する際、主にフリーゾーン(Free Zone)とメインランド(Mainland)の2つの法人形態が選択できます。
今回は、それぞれの特徴について簡潔にご紹介いたします。
◆フリーゾーン(Free Zone)法人
特定の業種に特化した、経済特区内に設立する法人です。
特徴:
✅100%外国資本での設立が可能 (UAE国民の雇用の必要なし)
✅UAE内に50カ所以上のエリアが存在
✅特定のビジネスに特化したエリアが多い(例:IT関連、メディア、貿易業など)
✅設立に要する時間が比較的短い(数週間~1カ月)
✅バーチャルオフィスの選択が可能なため、メインランド法人と比べて運営コストが低い
デメリット:
❌事業活動がフリーゾーン内または海外向けのビジネスに制限される(UAE本土での直接取引は不可です。)
❌フリーゾーンごとに価格や、許可される業種などの規制が異なるため、エリアの選定が重要
・適した業種
(例)IT関連、貿易業、金融業、メディア、物流、スタートアップ企業など
◆メインランド(Mainland)法人
ドバイの経済省(DED:Dubai Economy and Tourism)で登録され、UAE国内市場で自由にビジネスを行うことができる法人です。
・法人税(9%)が適用されます。(適用条件あり)
特徴:
✅UAE国内で自由にビジネスを行うことが可能(政府機関・民間企業との直接取引OK)
✅オフィスの所在地に制限がない(ドバイ全域で事業が可能)
✅ドバイ政府との連携が取れる
✅フリーゾーンよりも信頼性が高い
デメリット:
❌UAE国民の雇用が必要な場合有り(業種によっては外資100%も可能)
❌WPSやEmiratizationの規定がある
❌フリーゾーンと比べると設立や運営のコストが高い(ライセンス費用など)
❌物理的なオフィススペースがの確保が必要(バーチャルオフィス不可)
・適した業種
(例):小売業(店舗運営)、飲食業、建設業、不動産業、コンサルティング業など
◆結論:どちらを選ぶべきなのか?
・UAE国外の取引中心・コストを抑えたい → フリーゾーン(Free Zone)
・UAE国内の取引中心・政府機関や大手企業との契約がしやすい → メインランド(Mainland)
UAE国内で本格的に事業展開を目指す場合は、メインランドに拠点を構える方が有利であると言えます。
このように、ドバイに法人を設立する場合、ビジネスの目的に応じて適した形態を選ぶことが重要です。
どのフリーゾーンを選ぶのか、またメインランドでどのライセンスを取得するかも、目的に応じて詳細な計画が必要になります。
ドバイで法人設立をお考えの方は、是非一度ご相談ください。